改訂の序
系統小児外科学初版を上梓してから早くも3年の月日が経過した.この間多くの方々より本書に対する数々の暖かいご講評並びにご助言を頂いていることに対し心より感謝の念を捧げたい.
日進月歩の臨床の世界である.小児外科学の世界においてもその進歩は留まるところを知らず,新生児・小児科学,また外科系臨床各科の進歩とともに新たな診断・治療の進歩を重ねている.今回第二版を刊行するに当たり,当初はミスプリントの訂正のみに終始するつもりであった.しかしながらせっかくの機会である.進歩著しい小児外科のトピックス等をも出来るだけ含めることとした.その結果,基本的には初版と大幅に異なるところはないものの,出生前診断・内視鏡手術・臓器移植・小児救急など,最近注目されている領域を新たに追加あるいは加筆することとした.
本書が多くの方々に愛読され,また今後も改変を繰り返しながら,更に高水準の内容を維持した書となることを祈念して序の言葉に代える.