I.基 本 編
1 パーキンソン病とはどんな病気か
1.パーキンソン病はどのような症状で始まるか
2.できあがった病像はどのようなものか
3.検査所見
4.診断基準
5.重症度評価スケール
6.薬物治療を開始するのはいつか
2 パーキンソン病の責任病巣はどこか、またその進展様式は?
1.パーキンソン病の責任病変
2.パーキンソン病の病変の進展形式─Braak仮説
3 早期パーキンソン病の治療
1.パーキンソン病の治療に使われる薬物
2.早期パーキンソン病の治療方針─ガイドライン2002から2011へ:薬物療法を中心に
3.Evidence─Based Medicine(EBM)の応用と実践
4.神経保護は可能か
4 進行期パーキンソン病の治療(運動障害に対して)
1.対策のための基礎知識
2.薬剤の特徴
3.運動障害への対策
5 パーキンソン病の非運動症状とその対策─総論
1.自律神経症状
2.嗅覚低下
3.睡眠障害
4.覚醒障害
5.感情障害
6.衝動制御障害とドパミン調節障害
7.精神症状
8.知的機能障害
6 嗅覚低下の原因とその対策
1.嗅覚の特異性とその評価法
2.パーキンソン病および関連疾患における嗅覚低下
3.パーキンソン病の嗅覚障害の責任病変
4.早期診断への応用と今後の展開
5.嗅覚障害に対する対策
7 便秘と食欲低下・吐き気の原因とその対策
1.便秘はなぜ起こるのか
2.便秘の治療
3.食欲低下・吐き気
8 低血圧・起立性低血圧・食事性低血圧の原因とその対策
1.パーキンソン病における低血圧
2.起立性低血圧の原因とその対策
3.食事性低血圧の原因とその対策
9 排尿障害の原因とその対策
1.パーキンソン病の膀胱機能障害
2.パーキンソン病患者にみられるその他の膀胱機能障害
3.検査
4.治療
10 性機能障害の原因とその対策
1.パーキンソン病と性機能障害
2.性機能とドパミン系
3.性機能障害の治療
4.性欲亢進(hypersexuality)
11 発汗障害の原因とその対策
1.発汗機能
2.発汗障害の評価
3.パーキンソン病の発汗障害とその対策
13 入眠障害・中途覚醒の原因とその対策
1.パーキンソン病患者における睡眠障害の原因は多彩
2.睡眠障害に対する治療・対策の意味
3.パーキンソン病の睡眠障害の対策
4.特殊な睡眠障害の対策
14 むずむず脚症候群の原因とその対策
1.原因(病態生理)
2.治療
15 レム睡眠行動異常症の原因とその対策
1.レム睡眠行動異常症について
2.レム睡眠行動異常症からパーキンソン病への進展
3.パーキンソン病に合併するレム睡眠行動異常症
4.パーキンソン病に合併するレム睡眠行動異常症の特徴
5.臨床現場でのレム睡眠行動異常症スクリーニング
6.レム睡眠行動異常症への対策
16 覚醒障害の原因とその対策
1.日中過眠
2.突発的睡眠
3.日中過眠、突発的睡眠と事故
4.日中過眠、突発的睡眠と抗パーキンソン病薬
5.対策
17 うつの原因とその対策
1.疫学
2.病態
3.症状
4.パーキンソン病におけるうつの危険因子
5.診断
6.治療
18 Apathyとanhedoniaの原因とその対策
1.定義
2.症状
3.頻度
4.評価方法
5.発現機序
6.治療
19 Dopamine dysregulation syndromeの原因とその対策
1.さまざまな行動障害
2.行動障害の概念化における問題点
3.診断と治療について
20 幻覚・妄想・興奮の原因とその対策
1.パーキンソン精神病の症状
2.パーキンソン精神病の発症頻度
3.パーキンソン精神病の原因、危険因子
4.パーキンソン精神病の発現機序
5.パーキンソン精神病の治療指針
6.抗パーキンソン病薬の減量・中止
21 認知症の原因とその対策
1.疫学
2.レビー小体型認知症について
3.パーキンソン病における認知症の危険因子
4.臨床症状
5.診断
6.検査
7.治療
22 パーキンソン病の非薬物療法
1.Quality of life(QOL)の計り方
2.QOLに影響する因子とその改善
3.パーキンソン病に対するリハビリテーション
23 パーキンソン病の手術療法
1.定位脳手術の適応となる症例や症状
2.手術の実際
24 その他の療法:rTMSとECT
1.反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)
2.電気痙攣療法(ECT)
25 MIBG集積低下の原因とその診断的意義
1.MIBG心筋シンチ
2.パーキンソニズムにおけるMIBG心筋シンチ
3.レビー小体病におけるMIBG集積低下の原因
4.MIBG集積低下の診断的意義
26 パーキンソン病に対する社会的資源
1.特定疾患(難病)
2.身体障害者手帳
3.介護保険
4.障害者自立支援法
5.就労援助
6.在宅療養支援診療所
7.住宅改修
8.福祉用具援助
II.臨床応用編
1 パーキンソン病の歴史、疫学、予後
1.James Parkinsonによる本症の発見からL─ドパ治療へ
2.パーキンソン病の疫学:有病率
3.パーキンソン病の予後
2 パーキンソン病の鑑別診断
1)進行性核上性麻痺
2)純粋無動症
3)大脳皮質基底核変性症
4)多系統萎縮症
5)淡蒼球黒質ルイ体萎縮症
6)ハンチントン病
7)前頭側頭葉変性症
8)アルツハイマー病
9)Spinocerebellar ataxia type 17(SCA17)
10)Machado-Joseph病/Spinocerebellar ataxia type 3(MJD/SCA3)
11)Spinocerebellar ataxia type 2(SCA2)
12)Pantothenate kinase 2欠損症
13)Wilson病
14)瀬川病
15)血管障害性パーキンソニズム
16)薬物性パーキンソニズム
17)中毒性パーキンソニズム
18)脳炎後パーキンソニズム
19)腫瘍性パーキンソニズム
20)外傷性パーキンソニズム
21)正常圧水頭症
3 パーキンソニズムと紛らわしい症状
1.姿勢時振戦と本態性振戦
2.前頭葉障害による歩行障害、動作緩慢
3.両側錐体路障害による歩行障害
III.基礎応用編
1 パーキンソン病の原因
1.パーキンソン病と遺伝子多型
2.パーキンソン病における環境因子
3.MPTPとパーキンソン病
4.ミトコンドリア障害とパーキンソン病
5.酸化ストレスとパーキンソン病
6.アポトーシス
7.パーキンソン病とサイトカイン
8.パーキンソン病と神経栄養因子
2 遺伝性パーキンソン病
1.遺伝性パーキンソン病の分類
2.遺伝性パーキンソン病の各論
3.遺伝性パーキンソン症候群をきたす疾患
3 パーキンソン病の病態生理
1.振戦
2.固縮(筋強剛)
3.無動・動作緩慢
4.姿勢反射障害、歩行障害