1 認知症とは何か
認知症とは
大脳の器質性疾患のいずれも原因となる
認知症の臨床的な特徴
どのレベルの認知機能障害から認知症と呼ぶか
臨床的診断名と原因疾患の診断名について
認知症の診断の手順
まとめ
2 認知症はどのような病気で起こるか
DSM─Wによる認知症性疾患
ICD─10による認知症性疾患
認知症を示す疾患と、その有病率・認知症化率
初老期認知症の原因
老年期認知症の疫学調査
認知症の臨床病理研究
主要な認知症性疾患
3 認知症と間違えられやすい状態
良性老人性物忘れと加齢に伴う記憶障害
軽度の意識障害
うつ病性仮性認知症
薬物・アルコールによる認知症様状態
生来性の知能発達障害
神経心理学的徴候
4 認知症の前駆状態とMCI
MCIの概念とEBM
MCIの診断における客観的マーカーの信頼性の比較
アルツハイマー病に進行しないで安定した経過をたどるMCI
5 認知症に伴う精神症状と行動異常
認知症でみられる精神病理学的症状および症候群
アルツハイマー型認知症の非認知症状管理
6 認知症はどのくらい多いか─有病率、認知症高齢者数を中心に
調査方法
1990年以前の認知症の有病率
認知症高齢者数とその将来推計
精神科病院における認知症患者数
その他の施設における認知症高齢者数
近年(1990年以降)の認知症の有病率
血管性認知症とアルツハイマー型認知症の割合
7 認知症の診断はどのように進められるか
臨床症状の捉え方
認知症の診断(1)─せん妄およびうつ状態との鑑別
認知症の診断(2)─健常者にもみられる記憶力低下との鑑別およびアルツハイマー型認知症の早期診断
改訂作業中のDSM─V─認知症関連working groupからの提案
8 認知症の評価にはどのようなスケールが使われるか
認知機能障害を測定するための尺度
日常生活動作能力(ADL)を測るスケール
認知症の行動の障害を測るスケール
9−A 認知症の画像診断─ルーチンな画像診断を中心に
血管性認知症
アルツハイマー型認知症
非アルツハイマー型変性性認知症
治療可能な認知症
9−B 認知症の画像診断─脳アミロイドの画像化
認知症診療におけるアミロイドイメージングの役割
PiBを用いたアミロイドイメージング
PiB以外のPETプローブ
10 アルツハイマー病の診断マーカー
CSF Aβ42
CSF total tau(t─tau)
CSF Aβ42とtau
CSF phosphated tau(p─tau)
MCIからAD発症の予測に関するCSFバイオマーカーの有用性
危険因子としての血漿Aβ40、Aβ42
11 認知症高齢者のケア
認知症高齢者の理解
好ましい接し方
日常生活への援助
行動・心理症状(BPSD)
12 認知症への社会的対策にはどのようなものがあるか
社会的対策─その内容と問題
人材の養成
研 究
認知症の人と家族の会
13 認知症と介護保険
介護保険とはどのような制度なのか
介護保険制度における医師の役割
居宅療養管理指導とは
14 認知症の家族介護者への対応と支援
家族介護者の実態
介護負担の要因と対応
在宅介護への支援
15 認知症高齢者の人権
人権侵害の内容
人権の内容
人権保障の仕組み
16−A 認知症の薬物療法 対症的薬物療法の実際
認知症の対症療法とは
対症療法の実際
16−B 認知症の薬物療法 抗認知症薬開発の現状
抗認知症薬の概念
認知症の治療目標と薬物療法の意義
抗認知症薬開発の流れ─対症療法から根本的治療法の追求
海外・国内で使用されているアルツハイマー病に対する症状改善薬
アルツハイマー病に対する症状改善薬の開発
アルツハイマー病に対する根本的治療薬の開発
16−C 認知症の薬物療法 アルツハイマー病のワクチン療法の試み
アルツハイマー病のワクチン療法の発明
ヒトでの治験
AN─1792ワクチンによる脳炎
AN─1792ワクチンの臨床効果
AN─1792ワクチンから学んだこと
受動免疫ワクチン
開発中の能動免疫ワクチン
17 認知症のリハビリテーション─経時的アプローチ
リハビリテーションの特徴
リハビリテーションの技法(非薬物療法)
経時的アプローチ
リハビリテーションの効果と課題
認知症の病型別リハビリテーション(メンタルケア)の視点
18 認知症の予防はどこまで可能か
血管性認知症
アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)
19 アルツハイマー病とは─最近の知見から
アルツハイマー病の概念の変化
アルツハイマー病のアミロイド・カスケード仮説
アポリポ蛋白E4
プレセニリン
タウ蛋白アイソマーと神経変性
リン酸化タウと神経細胞変性
20 血管性認知症とは─最近の知見も含めて
血管性認知症は皮質下性認知症
皮質下性認知症とは
血管性認知症の「認知症」の定義
血管性認知症の分類と病態
血管性認知症の発生頻度
血管性認知症の早期診断のポイント
画像診断(CT、MRI)
脳循環代謝
血管性認知症の経過
血管性認知症の予後
治療・看護と日常生活管理の注意点
21 非アルツハイマー型変性性認知症
非アルツハイマー型変性性認知症とは
α─シヌクレイノパチー
タウオパチー
TDP─43プロテイノパチー
FUSプロテイノパチー
その他
22 治療の容易な認知症
治療の容易な認知症とは
認知症と一過性せん妄
治療の容易な認知症に含まれる疾患
治療の容易な認知症
厳密には認知症ではないが、認知機能が改善できる疾患