ISBN 4-8159-1581-4
書名 絶版 小児ICUマニュアル(改訂第3版)
著者名

橋本 悟(京都府立医科大学 助教授)/佐和貞治(カリフォルニア大学)/志馬伸朗(京都府立医科大学)/山岸正明(京都府立医科大学 講師)

目次
  • 第1章 循環の管理
    A.心肺蘇生
      1)心肺蘇生法の手順/2)救急処置のポイント/3)心肺蘇生に使用する主な薬剤/4)小児に対する心マッサージ法
    B.LOS・心不全
      1)LOSの警戒基準(乳幼児)/2)ICUにおけるLOSのモニター/3)LOS・心不全の治療手順 C.酸素代謝   1)各種指標/2)酸素代謝から見た患者管理/3)組織酸素代謝
    D.循環処置各論
     1.ペーシング療法/2.カウンターショック/3.IABP/4.血管作動薬等の持続投与/5.抗不整脈薬/6.Sicilian Gambitによる薬剤分類/7.ジギタリス/8.その他の薬剤
    E.参考 1.計算式・数値

  • 第2章 呼吸の管理
    A.呼吸不全
      1)呼吸不全の診断/2)新生児呼吸障害の重症度判定/3)急性肺損傷の診断
    B.呼吸管理処置各論
     1.酸素療法/2.気道確保/3.機械的人工呼吸法/4.人工呼吸器/5.新生児の呼吸管理/6.体位排痰法/7.呼吸管理に用いる薬剤/8.呼吸器系のモニター/9.特殊な呼吸治療法
    C.参考
     1.解剖/2.数値・計算式

  • 第3章 水電解質代謝の管理
    A.水分管理
      1)必要水分量/2)不感蒸泄量/3)体液区分
    B.電解質管理
      1)電解質の基本/2)電解質補液剤の組成/3)電解質異常
    C.酸塩基平衡
      1)酸塩基平衡図/2)酸塩基平衡補正
    D.水電解質管理各論
     1.熱 傷/2.腎不全/3.透析療法/4.利尿剤
    E.計算式等
     1.計算式/2.尿細管障害の診断

  • 第4章 栄養の管理
    A.エネルギー所要量
      1)エネルギー必要量/2)蛋白必要量/3)血中グルコース(血糖)正常値
    B.栄養評価
      1)各種栄養評価法/2)窒素バランス/3)血清総蛋白,アルブミン濃度
    C.栄養各論
     1.完全静脈栄養法/2.経腸栄養法/3.ミルク・食事

  • 第5章 消化器の管理
    A.消化管
     1.下痢・腸管麻痺・嘔吐/2.消化管出血/3.腸内殺菌
    B.肝
     1.新生児黄疸と光線療法/2.肝機能障害

  • 第6章 感染症の管理
    A.細菌の分類
      1)グラム陽性菌/2)グラム陰性菌/3)その他,細菌等/4)真 菌
    B.感染症の診断
     1.感染症の診断/2.急性炎症の診断/3.免疫グロブリン/4.SIRS/5.エンドトキシン血症/6.真菌症の診断
    C.抗菌療法各論
     1.抗生剤/2.抗生剤抗菌スペクトラム/3.アミノグリコシドおよびグリコペプチド至適血中濃度の維持/4.γ-グロブリン製剤/5.抗ウイルス剤/6.顆粒球コロニー形成刺激因子/7.集中治療領域で問題となる感染症

  • 第7章 血液凝固の管理
    A.輸血
      1)ヘマトクリット,ヘモグロビン濃度/2)貧血の補正/3)造血を目的とする製剤/4)血小板の補充/5)血液製剤/6)血漿タンパク製剤
    B.出血・凝固
     1.出血のコントロール/2.抗血栓療法/3.DIC

  • 第8章 中枢神経の管理
    A.意識障害
      1)小児意識レベル評価法/2)脳死判定基準/3)脳 波/4)聴性脳幹反応
    B.痙攣・頭蓋内圧亢進
      1)痙攣重積状態/2)抗痙攣薬/3)頭蓋内圧亢進症/4)脳浮腫治療の薬剤
    C.薬 剤
      1)鎮静薬/2)解熱鎮痛薬/3)鎮痛薬
    D.脳低体温療法ガイドライン
      1)適 応/2)脳温管理目標の定義/3)モニタリング/4)脳低体温導入・維持/5)復温までの流れ

  • 第9章 小児心臓外科手術後の管理
    A.基本事項
     1.重症度評価と管理方針決定/2.術後循環管理/3.術後呼吸管理/4.術後体液電解質管理/5.体温管理/6.血液,凝固管理/7.感染症管理/8.輸液等ライン管理
    B.特殊な病態
     1.肺高血圧クライシス/2.単心室・肺体並列循環/3.単心室・肺体直列循環
    C.各種疾患別術後管理ポイント
    D.付 録
     1.術後胸部レントゲンのチェックポイント/2.小児開心術後に見られる特有の合併症

  • 第10章 基礎的事項
    A.小児の年齢別区分
     1.小児区分/2.新生児の区分
    B.小児のバイタルサイン
    C.小児の身長・体重
    D.小児の重症度評価
      1)臓器不全の評価/2)スコアリング

  • 第11章 薬 剤
     1.循環器系の薬剤
      1)カテコラミン/2)血管拡張薬・降圧薬/3)抗不整脈薬・その他/4)PED III阻害剤
     2.呼吸器系の薬剤
     3.水電解質管理の薬剤
     4.消化器系の薬剤
     5.感染症の薬剤
     6.血液凝固系の薬剤
     7.神経系の薬剤

  • 索引(物名索引/薬剤索引)
本体価格 定価(本体5,500円+税)
仕様 B6版 290頁 図60 表230

序 文
 小児ICUマニュアルの初版発行からすでに10年近く経過した.この間,年間30例程度の小児心血管外科手術を行う中規模施設としてスタートした我々のPICUも,手術件数が増え続け,年100例近くを数えるまでに発展してきた.そのような中で術前後の患児管理も複雑化し,PICU専従医と循環内科医,循環外科医とのチームワークが如何に大切であるかをあらためて実感している次第である.初版からの著者2名のうち,佐和貞治先生は現在,カリフォルニア大学サンフランシスコ校の麻酔科助手として活躍している.今回は米国医療との比較において貴重なアドバイスをしてもらった.また橋本は現在,こども病院に隣接した大学病院において主に成人を対象にしたICUで臨床を行っている.そこで今回の改訂では,現在小児ICUの現場で専従医として活躍している志馬伸朗先生と,手術を次々とこなされている気鋭の小児心血管外科医 ,山岸正明先生のお二人を執筆陣に迎え,呼吸管理,術後管理をはじめとして全面的な書き直しを行った.網羅すべき事項が多い中で,極力ボリュームを絞り込むように腐心したが,欠落した部分についてはご容赦願いたい.できる限り中立的な立場での記述をと心がけたが十分とは言い難く,まだまだ改良すべき点も多々あると認識して いる.ご批判も多々あろうが,次の改訂に向かってぜひ読者の皆様からのご示唆を仰ぎたい次第である.

小児ICUマニュアル(改訂第3版)


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