ISBN | 4-8159-1551-2 |
書名 | 小児の心臓病 <今日の治療> |
編著者名 | 原田 研介 日本大学教授 編著 |
主要目次 | I. 問診と診察
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本体価格 | 11,000円 |
仕様 | B5判 331頁 116図 46表 |
序文
小児科の日常診療で循環器疾患に出合うことは少なくない.先天性心疾患の発生率は出生 1,000 に対して8から10である.先天性心疾患以外の心疾患である不整脈,心筋症などを含めると,心疾患の頻度は更に高くなる.また,近年,日本全国で学校心臓検診が行われるようになった.そして小学,中学,高校の1年生に心電図検査を行うことが義務づけられた.このような社会的状況から判断して,一般の小児科医,校医が循環器疾患に出合う機会は少なくないのではないかと思われる.病院での診療では,当然のことながら,循環器疾患がしめる割合は大きく,特に,新生児においては循環器疾患を扱うことが多い. 一般の小児科医にとって,循環器疾患は何となく扱いづらく,恐ろしいと思われているようである.その理由は定かではないが,多分,生命に影響することが多いと考えられているためではないかと思う.そのようなことは確かにあるのだが,他の範疇の疾患と同様に,診察技法を修得し,それぞれの疾患を理解し,循環器疾患に対する基本的な対処法を身につければそんなに恐れることはないと思う.そのような意味で,この「小児の心臓病」が皆様のお役に立てばよいのではないかと思っている.一般の小児科医,研修医,学生に十分ご利用いただけると思う.執筆者は比較的若い循環器を専門にしている小児科医を主体としている.毎日の第一線での診療の知識と経験から書かれたものである.この本で学ばれたことが子ども達の診療に役立てば,編者・著者共に,この上もない喜びである. | |
小児の心臓病 <今日の治療> |