ISBN | 4-8159-1550-4 |
書名 | ハイリスク妊婦の周産期管理 <今日の治療> |
編著者名 | 武田 佳彦 東京女子医科大学教授
中林 正雄 東京女子医科大学教授 編集 |
主要目次 | 第1章 ハイリスク妊婦とは
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本体価格 | 10,000円 |
仕様 | B5判 216頁 39図 71表 |
序文
周産期医療は,母子衛生統計に見られるような母体死亡,周産期死亡など,重要な指標は世界の最高水準にまで低下しており,第2段階として安全な分娩とすこやかな児の発育のための新しい努力が求められている. ことに少産少子の傾向が定着するにつれて,今まで妊娠が禁忌とされていた合併症婦人の挙児希望は非常に強くなって来ており,また不妊症症例に対する生殖補助技術の進歩で,多胎妊娠の増加や妊娠の経過に問題となることがあり,ハイリスク妊婦の管理が周産期管理の大きな課題となって来ている. これらに対応するための全国的な周産期管理システムが行政の施策として促進され,一医療圏を単位とした地域の周産期医療の集約的なシステム化が推進されている.その運用体制は,一次医療施設を人口20万単位で地域周産期センターに直接的に連携し,さらに高度の管理を必要とする症例は三次センターである総合周産期センターで集中的に強化管理をするハイアラーキーシステムで,全国的に高度な医療を提供するものである.このようなシステムが効率的に運用されるためには,合併症妊娠に対する新しい知識と施設や要員に見合った診療の分担が特に要望される. 本書は,総合周産期センターとして機能している東京女子医科大学母子総合医療センターで実施している合併症妊娠に対する管理を具体的に解説したものである.執筆者も教室の中核である新進の指導者を選定し,臨床の実際に則して記述したものである. 本書の構成は,妊娠固有の合併症と偶発疾患に対する合併妊娠とに分け,それぞれの特異性を強調して周産期管理における治療水準の一つとしてまとめたものである. 本書が産科臨床で診療の目安となり,また周産期管理システムで役割分担の一助となれば望外の喜びである. | |
ハイリスク妊婦の周産期管理 <今日の治療> |