ISBN 4-8159-1550-4
書名 ハイリスク妊婦の周産期管理 <今日の治療>
編著者名 武田 佳彦 東京女子医科大学教授
中林 正雄 東京女子医科大学教授 編集
主要目次 第1章 ハイリスク妊婦とは
  1. 妊娠合併症
    1.切迫早産/2.前期破水(PROM)/3.子宮内胎児死亡(IUFD)/4.過期妊娠/5.多胎妊娠/6.前置胎盤/7.常位胎盤早期剥離/8.妊娠中毒症/9.子癇の管理/10.HE-LLP 症候群/11.急性妊娠脂肪肝/12.子宮内胎児発育遅延(IUGR)/13.血液型不適合妊娠/14.羊水過多/15.羊水過少/16.胎児主要奇形/17.胎児不整脈/18.胎児水腫(非免疫性)

  2. 妊娠偶発合併症
    1.習慣流産,不育症治療後の妊娠/2.妊娠中・産褥期の血栓症/3.糖尿病合併妊娠と妊娠糖尿病/4.心疾患合併妊娠/5.腎疾患合併妊娠/6.自己免疫疾患合併妊娠/7.血液疾患合併妊娠/8.甲状腺疾患合併妊娠/9.呼吸器疾患合併妊娠/10.子宮筋腫合併妊娠/11.卵巣腫瘍合併妊娠/12.子宮奇形の妊娠・分娩/13.悪性腫瘍合併妊娠/14.ウイルス感染症と妊娠/15.性行為感染症(STD) と妊娠/16.細菌感染症と妊娠/17.精神神経疾患合併妊娠
第2章 分娩
    1.胎児仮死/2.骨盤位/3.横位/4.児頭骨盤不均衡(CPD) /5.分娩誘発/6.産科手術/7.産科麻酔(硬膜外麻酔法)/8.肩甲難産と巨大児/9.産科出血
第3章 検査
    1.超音波検査/2.羊水検査/3.妊娠中血液検査の正常値/4.NST,OCT (CST)の適応と判断/5.胎児の評価/6.胎児採血の適応と合併症
第4章 産褥
    1.母乳管理/2.産褥後出血
索引
本体価格 10,000円
仕様 B5判 216頁 39図 71表
序文
 周産期医療は,母子衛生統計に見られるような母体死亡,周産期死亡など,重要な指標は世界の最高水準にまで低下しており,第2段階として安全な分娩とすこやかな児の発育のための新しい努力が求められている.
 ことに少産少子の傾向が定着するにつれて,今まで妊娠が禁忌とされていた合併症婦人の挙児希望は非常に強くなって来ており,また不妊症症例に対する生殖補助技術の進歩で,多胎妊娠の増加や妊娠の経過に問題となることがあり,ハイリスク妊婦の管理が周産期管理の大きな課題となって来ている.
 これらに対応するための全国的な周産期管理システムが行政の施策として促進され,一医療圏を単位とした地域の周産期医療の集約的なシステム化が推進されている.その運用体制は,一次医療施設を人口20万単位で地域周産期センターに直接的に連携し,さらに高度の管理を必要とする症例は三次センターである総合周産期センターで集中的に強化管理をするハイアラーキーシステムで,全国的に高度な医療を提供するものである.このようなシステムが効率的に運用されるためには,合併症妊娠に対する新しい知識と施設や要員に見合った診療の分担が特に要望される.
 本書は,総合周産期センターとして機能している東京女子医科大学母子総合医療センターで実施している合併症妊娠に対する管理を具体的に解説したものである.執筆者も教室の中核である新進の指導者を選定し,臨床の実際に則して記述したものである.
 本書の構成は,妊娠固有の合併症と偶発疾患に対する合併妊娠とに分け,それぞれの特異性を強調して周産期管理における治療水準の一つとしてまとめたものである.
 本書が産科臨床で診療の目安となり,また周産期管理システムで役割分担の一助となれば望外の喜びである.
ハイリスク妊婦の周産期管理 <今日の治療>


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