ISBN 4-8159-1545-8
書名 消化器病 UP TO DATE
編著者名 小林 絢三 大阪市立大学名誉教授 編集代表
主要目次 第1章 肝癌はどこまで解明されたか
      1.高癌化状態からみたヒト肝発癌(他13題)
第2章 IBD に対する免疫療法の意義
  1. 分子生物学からみたIBDの病態と免疫療法の基礎
      1.潰瘍性大腸炎の傷害に対するNitric OxideとPeroxynitriteの関与(他6題)

  2. 分子生物学からみたIBD の免疫療法の臨床的意義
      7.炎症性腸疾患末梢血白血球に対する酢酸セルロース(G-1)ビーズカラムによる免疫調節効果と抗炎症作用機序 (他10題)
第3章 Helicobacter pylori now
  1. 判定法
      1.H. pylori 感染の診断法の問題(他6題)
  2. 除菌法
      8.活動性胃十二指腸潰瘍に対するlandsoprazole,praunotol,am-ixicillinとmetronidazole 併用による H. pylori 除菌療法の検討(他6題)
  3. 傷害機序
      14.H. pylori 感染の胃液酸度に与える影響(他6題)
  4. 疾患との因果関係
      22.H. pylori 感染の意義(他6題)
第4章 膵石症の治療をめぐって
      1.膵石症治療における経口膵石溶解療法の意義と意義とその位置づけ(他8題)
索引
本体価格 13,000円
仕様 A4変型 396頁 250図(カラー18)
序文
 生命科学の分野においては,一つの事象が明らかにされた場合,追試,ならびに議論を経て Consensus が得られるわけでありますが,その時点における一応の約束事が後世において否定されることはあるにしても,その折々の Consensus を明らかにすること(しておくこと)は,あらゆる層の研究者にとって極めて重要なことであります.
 一方,その時点において Consensus が得られていない事象について,漠然と放置しておくのではなく,その中から明らかに対立する考え方(反対意見)を積極的に取り出し,整理することはもう一方で,極めて重要なことであります.
 C&Cで取り上げる話題としては,現在もその中心である肝癌,H. pylori,IBD ならびに膵石症を取り上げました.関連各学会との調整を経て,DDW - Japan 1996 ならびに第82回日本消化器病学会の基本的な特別企画として位置づけました.
 内容を御覧いただきますと,今日的話題についての1996年春の時点における考え方,問題点,ならびに方向性が見事に結実したものとして評価しうると思っております.
 最後に,当方の強引とも思われますコンセプトを快く受け入れられ,発表,かつ,おまとめ下さいました各演者,ならびに御発言いただきました先生方に厚く御礼申し上げます.
 科学である医学は当然真実と事実が科学現象として錯綜して存在するなかで,あるものを受け入れ,あるものは否定しつつ,科学の世界は動き,進歩して行くのではないかと考えられます.医学の中に Consensus と Controversy の本当の概念が根づいてくれることを願って刊行の言葉とさせていただきます.
消化器病 UP TO DATE


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