ISBN | 4-8159-1535-0 |
書名 | 高血圧の治療 改訂第2版 <今日の治療> |
編著者名 | 荻原 俊男 大阪大学教授 編著 |
主要目次 | 第1章 高血圧の分類と成因 第2章 高血圧の診断 第3章 高血圧の疫学・介入試験 第4章 高血圧治療の方針 第5章 非薬物療法 ライフスタイル改善 第6章 降圧薬の分類 第7章 利尿降圧薬 第8章 Ca拮抗薬 第9章 ACE 阻害薬 第10章 β遮断薬 第11章 α1 遮断薬 第12章 中枢性交感神経抑制薬,交感神経遮断薬 第13章 末梢血管拡張薬 第14章 アンジオテンシンU拮抗薬 第15章 新しい降圧薬
第17章 本態性高血圧の治療 第18章 合併症を有する高血圧症
第20章 小児の高血圧 第21章 高血圧緊急症 第22章 二次性高血圧 第23章 降圧薬の副作用 第24章 降圧薬の配合禁忌 第25章 降圧薬とQOL 第26章 降圧薬とコンプライアンス 第27章 降圧薬一覧表 |
本体価格 | 13,000円 |
仕様 | B5判 308頁 87図 70表 |
序文
初版「高血圧の治療」が1985年に出版され,すでに10年を経過した.この間,高血圧分野における成因・病態解明,高圧薬の開発が急速に進められ,とくに分子生物学的研究の成果には著しいものがある.モデル高血圧,ヒト本態性高血圧においても多くの候補遺伝子が挙げられるに至っている.高圧薬では第三世代の Ca 拮抗薬の出現,アンジオテンシン II 受容体拮抗薬の開発など,目覚ましい進歩がみられている.また,治療面においては多くの介入試験が発表され,利尿薬,β遮断薬を中心として心・血管系合併症とくに脳血管障害の予防効果が明らかとなってきた反面,虚血性心疾患の予防効果についてはなお不十分であることが指摘されている.老年者高血圧についても収縮期高血圧を含めて利尿薬やβ遮断薬による治療効果が明らかとなってきている.しかし,J型現象の問題や,超高齢者における治療効果の限界についても問題点が明らかとなってきている.Ca 拮抗薬については従来の短時間作用型においては心筋梗塞の再発,死亡増加の問題など注意すべき指摘がなされている.Ca 拮抗薬の長期予後効果については今後の介入試験の成績を待たなければならないが,第二世代,第三世代のマイルドな降圧をもたらすタイプはその抗動脈硬化作用に期待を持って使用されている状況である.ACE阻害薬はここ数年,多種類のものが出現し,組織レニン・アンジオテンシン系の病態へのかかわりが強調され,心肥大改善効果をはじめとした組織保護効果が期待されているが,これら多数の ACE 阻害薬の分類の使い分けに関しては Ca拮抗薬と同様,今後の問題である. 本書はこれらの諸問題を背景とした治療の最新の進歩を,実際の臨床の場にいかに反映していくかを具体的に解説を試みたものである.高血圧の臨床に携わる多くの方々の参考書として愛用していただければ幸いである. | |
高血圧の治療 改訂第2版 <今日の治療> |