ISBN 4-8159-1533-4
書名 子宮頸部腫瘍の診断と治療 <今日の治療>
編著者名 森  崇 英 京都大学教授
椹 木  勇 関西医科大学名誉教授
野田起一郎 近畿大学学長
小西 郁生 京都大学講師
中島 徳郎 中島レディースクリニック院長
池田 正典 近畿大学助教授
主要目次 第1章 子宮頸部腫瘍のスクリーニング
  1. 臨床症状および臨床所見
  2. 細胞診によるスクリーニング
  3. 細胞診の見方の実際
第2章 子宮頸部腫瘍の確定診断
  1. スクリーニングから確定診断へ
  2. コルポスコピーと生検の実際
  3. 病理組織診断の実際
第3章 子宮頸部腫瘍患者の治療前評価
  1. 臨床進行期分類の解説と実際
  2. 画像診断
  3. 腫瘍マーカー
第4章 子宮頸部腫瘍患者の治療
  1. 治療前総合評価と治療方法の選択
  2. CIN (子宮頸部上皮内腫瘍)の取り扱い
  3. Ia 期癌の取り扱い
  4. Ib〜IIb 期癌の広汎全摘後の総合評価
  5. 放射線療法の適応と実際
  6. 子宮頸癌の化学療法
  7. 特殊な子宮頸部腫瘍の治療
  8. 妊娠に合併した頸癌の取り扱い
  9. 宮頸癌再発の発見と治療
第5章 子宮頸癌の基礎知識
  1. 疫学と自然史
  2. HPVと細胞遺伝子
本体価格 11,000円
仕様 B5判 220頁 187図(カラー52)59表
序文
 子宮頚癌の診断と治療は,多くの産婦人科医の長年にわたる努力の積み重ねにより,ほとんど確立したかにみえる.しかしながら,子宮頚癌患者の一人一人をみると,癌が発見されるに至った経過はそれぞれ異なっており,通常の細胞診では早期に発見されにくい癌も少なくないことがわかる.また,個々の患者では,癌の組織型や進行度が異なっており,その患者に最も適した治療方法を選択する必要に迫られる.
 私たちは,このような個々の患者のそれぞれの病態に基づいた「真の個別化された診療」を行う必要があり,そのためには新しい診断方法や治療手段の知識を含め,私たち産婦人科医自身が日々絶えざる研修を進めることが必須である.永井書店から依頼を受け本書の編集に取りかかった目的の一つはここにあり,また実際の診療に直接役立つことを目指した結果,その内容は子宮頚部腫瘍のスクリーニング,確定診断,治療前評価,治療方法という,患者が実際にたどる経過を追うような構成とし,最後に子宮頚癌の発生に関する基礎知識を新しい知見を含めて記載した.
 各項目の執筆には,主に近畿産科婦人科学会腫瘍研究部会のメンバーを中心に,それぞれの分野の専門家にお願いし,全体として当初の目的にかなう書となった.したがって,本書は研修医を始めとする若い産婦人科医師が実際に頚癌患者の主治医となった場合,また婦人科腫瘍学の発展を目指す若い医師にとって必携の書となると信ずる.本書が子宮頚癌患者の早期発見や予後向上に役立つことを念願してやまない.
子宮頸部腫瘍の診断と治療 <今日の治療>


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