ISBN | 4-8159-1527-X |
書名 | 絶版 最新婦人科手術 改訂第2版 |
編著者名 | 辻 啓 医学博士 |
主要目次 | 序論
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本体価格 | 29,000円 |
仕様 | B5判 829頁 1076図 19表 |
序文 改訂が必要になった理由を詳しく次に述べる. まず,この数年間における婦人科内視鏡下手術の進歩が著しいので,新たに“内視鏡下手術”(第3編)を設けて詳述することが必要になった. 次に,尿失禁の手術も近年のわが国における Stamey 法に代表される針吊り上げ法を最優先とする考え方から,最近では術式の最優先順位が大きく変わってきたし,また高齢化社会を迎えて,この手術が婦人科手術における重要な領域になってきそうなので,尿失禁の手術の章においても広範な増補改訂が必要になった.また広汎子宮全摘における術後の膀胱機能保全を目的とした植物神経膀胱枝温存法に関する考えも変わってきたし,卵巣癌手術などにおける旁子宮動脈リンパ節郭清術の意義も変わってきた.したがって,これらの術式も部分的に変わってきたので,そういった点に関する改訂も必要になった. 一方,その間に筆者もいくつかの改良術式や新術式を考案した.たとえば,美容的帝切(陰阜小切開法)に関する改良術式,膣式子宮全摘における術後尿管瘻の発生防止を目的とした応用(改良)術式,性器脱に対する最終的な新術式たる肛門挙筋縫合による膣閉鎖術,および腹壁切開部のケロイド防止縫合法における腹腱膜の逆褥布式縫縮(新術式)による減張の強化法,などであり,これらの術式の追加記載も必要となった. 以上の理由から本書の増補改訂を早急に行うことにしたのである. また,この改訂の機会を利用して,最新の術式ではないが,他の必要な術式も増補した.たとえば,腹式子宮全摘や膣式子宮全摘に関して,初版本では主として筆者の独自の術式だけを述べていたが,この改訂版では,特に腹式全摘において尿管の保護を目的としたいくつかの他の術式も紹介し,膣式全摘では基靭帯無結紮切断法(明石式)およびその改良術式(筆者)なども加えて,幅広い見地から総合的に他の諸術式も追加記載した.また準広汎子宮全摘術の一部改訂や,QOL の観点から外陰癌手術後の広範な外陰皮膚粘膜欠損部に対する大殿筋皮弁移植術なども追加記載した.その他,本書の原本「産婦人科手術のコツと糸の結び方」から,必要性が再認識されたため,復活して追加記載した術式もある. また,同じくこの機会に増補したものとして,腸管にも転移病巣のある進行卵巣癌などの場合,その根治手術の一環として腸管切除吻合術や人工肛門増設術などが必要になるので,“下部消化管の手術”の章を新たに設けて,婦人科手術に関連する腸管の手術を最近の器械吻合を含めて記載した.また高齢化が進む現状では,将来ますます尿失禁の手術や性器脱の手術が増えるものと予想されるので,それに伴って QOL の観点からも必要とされる“恥骨上膀胱瘻増設術”も新たに章を設けて説明した. | |
最新婦人科手術 改訂第2版 |